しあわせに不慣れな2人の会話
昨日の夜、寝る前に恋人のとなりでごろごろしながら話したこと。
今、わたしは恋人のことをすごく好きで、恋人も今わたしのことをすごく好きだと思ってくれてるよね。それが分かる。ことばに出さなくてもお互い自信を持って好き合っていることをちゃんと感じる。でもこんな時期ももう少ししたら終わるだろうねえ。
そだね。
今の状態はたぶん、両家の挨拶や顔合わせ、入籍や挙式のことなんかで、2人が足並みそろえないとうまくいかないから、無意識にしあわせ絶頂脳内麻薬みたいなものをお互い分泌して、お互いのことが好きで好きでしょうがなくなってる時期なんだと思う。いつもなら嫌なところが今はすべて可愛く思えて許せてしまうような。
そうかもね。でも、無理して足並みそろえようとしてたの?俺はそんなことないけど。
いや、それこそお互い無意識のうちにしてるのかなと思って。そうじゃないと休日に毎日一緒にいるのに2人がケンカ1つしないのって、うちらにしちゃおかしいじゃない。
不思議だよね。
わたしは今これがすごくたのしいよ。2人ともいつも妙にハイテンションで、なんかおもしろいよね。付き合って1ヶ月の高校生カップルみたいな雰囲気だもんね。でもこれも、いつかはおさまっちゃうね。
うん。おさまるだろうね。でもそれは悪いことじゃなくてむしろ自然なことだよね。そっちのほうが気楽だしね。お互いがお互いを今ほど必要としなくなる時期がくるんだろうね。良い意味でも悪い意味でも。むしろ疎ましく感じることもこれからも幾度となくあるんだろうね
そだね。そう考えると少しこわいなあ。
こわくないよ。今までもそんなことたくさんあったし、これからもそんな日がきたら、どうってことなく過ぎるはずだよ。
そだな。今までそんなことばっかりだったもんな。たしかにたしかに。今がうちらの仲のピークなんかな。
ピークかもね。
ピークか。まあピークでもいいか。
うん、いいよ。
でもさ。これからもいろんな言い争いして揉めたり仲違いすることもあるだろうけど、でも、できるだけ離婚とかはしたくないな。
うん。したくないね。
うん。やめとこうね。
やめとこう。
おやすみ。
おやすみ。