• follow us in feedly
  • お祝いの気持ちとおカネ

    結婚のご祝儀のはなし。

    入籍してから両親や親戚の方々から、ありがたいことにご祝儀をいただいた。
    つまり、お金をもらった。

    最初に渡されたときは、しどろもどろになってしまった。うれしい、よりも、困った…という気持ちのほうが勝った。たぶん1:9くらいの比率で。

    どんな顔してどんな気持ちで受け取ったらいいんだろか。好意を素直に受け取ったほうがいいことは分かってるのに、どうも素直に、ありがとう!大切に使うね!と言えない自分がいた。恋人もどことなく居心地悪そうだった。眉毛が2人ともハの字になってたと思う。

    なんでかな。いただいて日が経ったから、ちょっと考えてみた。
    金がこわいんだろうか。お金を手に入れるにはちょっとずつこつこつと貯めるのみだったわたしたちに、急に大金が舞い込んできたから物怖じしちゃったんだろか。善意をうまく受け止められない?重たい?面倒くさい?もったいなく思う?プレッシャーを感じてる?甘えるのがこわい?


    f:id:rieaizi:20141121163604j:plain

    そもそも注目されることが不慣れなわたしたち。両家の挨拶や顔合わせで、みんなの目がわたしたちに向けられたり、お祝いの対象が自分たちであることにどぎまぎしてしまう。
    慣れてないし、これからも慣れないんじゃないかと思う。照れくささというより後ろめたさの方が近いし、なんか苦手。縮こまる。でも主役なんだからがんばって堂々としようとしてる。
    祝われることはうれしい。でも、そのお祝いの気持ちが具現化してお金になった瞬間、ひどく狼狽した。

    このお金はどう使ったらいいんだろか、ほとほと困ってる。小さな結婚式は挙げるつもりなので、その費用に充てたらいいんだろうけど、挙式費用はご祝儀をもらう予定なしに計画してたしまったくあてにしてなかたものだから、なかなかそれに使いづらい(多少つかうけど)。とりあえず無計画に全額貯蓄ってのもいいんだけど…。

    恋人とうんうん悩んで相談した結果、このお金は将来産まれるかもしれない子どもの養育費にするか、ということに落ち着いた。ちょっとほっとしたけど、そもそも子どもが産まれるかどうかも分からないし、好意を受け止められないもやもやした気持ちはやっぱり残った。

    そんなときに、祖母から電話があった。
    祖母からもお祝いをもらってたので失礼なことではあったんだけど、実はいま困ってるんだと胸の内を伝えてみた。
    そしたら祖母がこんなことを言った。
    ええんや、うれしかろうがうれしくなかろうが、うれしいふりしとき。そんで子どもに充てるのもいい案だけど、もらったお金で毎年の母の日や父の日、誕生日やお歳暮なんかに、今までよりちょっといいやつをプレゼントしてあげ。もらったお金は還元してあげたらいいんやで。悪いなあという気持ちより、そのお金でどんどん喜ばせるものに使ってあげ。

    一番すとんと落ちた。
    なるほどー!おばあちゃんありがとう!!と言ってさっぱりとした気持ちで切った。

    今回の件で、わたしたちの結婚は2人だけで完結するものじゃないことを感じれた。お祝いをいただき、それに対してお礼を伝えたことで、わたしたちと周りの人との間に新しい関係性ができた。今まで無関係でいた恋人の配偶者のご両親とも会話することができた。今まで親をとおしての関係だったわたしの親戚とも、独立したわたしたち世帯としての関係性ができた。
    その関係性を大事にして、お金を還元するという意味も含め、時折品物を送ったり連絡をとっていければいいなと思えた。お金は人間関係の潤滑油になりうるものだと思う。

    これを機に、両家の親類といい関係を築いていければいいな。ちょっと面倒な気持ちは拭えないけど、今は煩わしさよりうれしさや背筋をしゃんとしなきゃという気持ち強いから大丈夫そう。

    まだうまく好意をうまく受け止められなくても、だましだまし喜んで、こういう状況や気持ちに慣れていきたいなと思った。

    おばあちゃんにはかなわないなあ。おばあちゃんにはまだまだ甘えてしまうな。

    (久しぶりに文章書いたから、時間がかかった…)

    うちの大根おろし担当大臣

    わたしは胃が弱い。

    家族みんな弱いので遺伝性のものかもしれない。大好きなおもちを食べると胃がずんと重たくなり、冷えたお惣菜の天ぷらを食べると胃は働くことを放棄する。

    わたしの胃は憎たらしいほど繊細なやつ。

    胃が弱いわたしにとって、大根おろしは生活に無くてはならない存在だ。

    わたしが幼いころ、お雑煮や天ぷら、焼き肉で胃もたれしてげっぷが止まらないとき、祖母がよく大根おろしをつくってくれた。それはとても辛味が強く、わたしが食べられないよと泣き言をいうと祖母は決まって「噛まずに喉に流し込むんや!食べ物だと思うからあかんのや、薬だと思って飲め」と言って食べさせてくれたものだ。

    祖母がおろしてくれた大根おろしを食べると、不思議と喉元まで圧迫するような不快さがだんだんと治まり、胃が徐々にぐるぐる働き始めた。

    大根おろしのジアスターゼは、わたしの繊細な胃を優しくなだめ、働くことを促してくれる頼りになるやつだ。市販の胃薬より、ずっと大根おろしの方がよく効いた。 

    ***

    一人暮らしを始めてから、わたしは自分で大根おろしを作るようになった。そして、辛味が弱い根本の部分より、辛味の強い先っぽの方がよく効くことを初めて知った。祖母が決まって辛味の強い大根おろしをつくってくれたのは、苦行を強いてたわけでなく優しさからだったんだなとここで分かる。

    わたしは自ら大根の先っぽを買うようになった。たいていスーパーで上下半分に切られたものが売られていると先っぽの方が売れ残ってるし、わたしは喜んでその先っぽを買い占めた。

    大根をおろす作業は骨が折れる。胃が弱ってるときは力が入りにくいので、余計にたいへんな作業のように感じる。でも、胃を治すためにはこの苦行を乗り越えねばならぬ。いつも必死に大根をおろしていた。おろし器は半年に1回ほど買い替えた。

    一人暮らしで胃が痛くなると、わたしは本当に心細かった。

    ***

    そして現在、わたしには救世主がいる。わたしは、恋人のことを「大根おろし担当大臣」と呼んでいる。

    胃のご機嫌が悪くなれば、わたしは「だいこんおろし〜〜たんとーだいじん!!」と国会議長のように叫び、恋人が「はい!」と良い返事をする。すると、朝だろうが夜中だろうが、大根をじゃんじゃんおろす。そしてそれにポン酢をかけて、とびきり辛い大根おろしをわたしの目の前に用意してくれる。

    わたしはそれをヒーヒー言いながらありがたくいただき、あとは電気アンカでお腹を暖めながら胃のご機嫌が良くなることをただ待つのみ。

    今ではわたしのヘルプがあると大根おろし担当大臣がスーパーで大根の先っぽを買い占めてくれるし、大根おろし担当大臣がすごく良い性能をもったおろし器をAmazonでぽちってくれる。

    わたしは専属の大根おろし担当大臣がいて、とても心強く思う。

    入籍した時、祖母にこっそり報告した。今では、恋人がわたしに大根おろしをつくってくれてるんだよ、と。

    祖母はとても嬉しそうに言った。それは安心だなあ。

    そういうおはなし。

     

    追記

     たくさんアクセスとブックマークがついててびっくりした。

    bambi_eco1020 - 『うちの大根おろし担当大臣 - 今日がよければすべてよ…』 へのコメント

    良いですね☆良い性能のおろし器が気になる!

    2014/10/21 20:36 にブックマーク

    こんなブコメがあったので、ちょっと追記してみる。(えこさん、idコールしてごめんなさい)

    でもあんま思い出せなかった。

    今は楽天で買ったこれ 使ってる。

    底がゴム製で滑らないし、おろし器の角度が気に入ってる。

    【サンクラフト】 おろし器セット 全3色 (受け皿付き) FC-15-17 

    http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/suncraftkitchen/cabinet/fresh-color/fc-15-17.jpg?_ex=270x270&s=2&r=1

     

       

    前回使ってたもの。

    関孫六 ワイド大根おろし器 DH-3305

    関孫六 ワイド大根おろし器 DH-3305

     

     力を入れずに大量におろせたけど、受け皿あったほうがよかったしもっと小さいサイズでよかった。

    次はこれを狙ってる。 

    おろしま専科(ブラック)

    おろしま専科(ブラック)

     

     

      これは買ったことあるけどあまり使わなくてお蔵入り。

    貝印 SELECT 100 指ガード DH-3021

    貝印 SELECT 100 指ガード DH-3021

     

     

    狭めのアパート暮らしだから、大きすぎるとスペースをとるので小さいサイズがいい。

    フードプロセッサーも買ったことあるけど、より少量をすぐ食べれてすぐ洗える手動ものに戻った。

    でもいつか大きな家に住んだらこれほしい。

    電動 スーパーおろし丸
     

     

    しあわせに不慣れな2人の会話

    昨日の夜、寝る前に恋人のとなりでごろごろしながら話したこと。

     

    今、わたしは恋人のことをすごく好きで、恋人も今わたしのことをすごく好きだと思ってくれてるよね。それが分かる。ことばに出さなくてもお互い自信を持って好き合っていることをちゃんと感じる。でもこんな時期ももう少ししたら終わるだろうねえ。

    そだね。

    今の状態はたぶん、両家の挨拶や顔合わせ、入籍や挙式のことなんかで、2人が足並みそろえないとうまくいかないから、無意識にしあわせ絶頂脳内麻薬みたいなものをお互い分泌して、お互いのことが好きで好きでしょうがなくなってる時期なんだと思う。いつもなら嫌なところが今はすべて可愛く思えて許せてしまうような。

    そうかもね。でも、無理して足並みそろえようとしてたの?俺はそんなことないけど。

    いや、それこそお互い無意識のうちにしてるのかなと思って。そうじゃないと休日に毎日一緒にいるのに2人がケンカ1つしないのって、うちらにしちゃおかしいじゃない。

    不思議だよね。

    わたしは今これがすごくたのしいよ。2人ともいつも妙にハイテンションで、なんかおもしろいよね。付き合って1ヶ月の高校生カップルみたいな雰囲気だもんね。でもこれも、いつかはおさまっちゃうね。

    うん。おさまるだろうね。でもそれは悪いことじゃなくてむしろ自然なことだよね。そっちのほうが気楽だしね。お互いがお互いを今ほど必要としなくなる時期がくるんだろうね。良い意味でも悪い意味でも。むしろ疎ましく感じることもこれからも幾度となくあるんだろうね

    そだね。そう考えると少しこわいなあ。

    こわくないよ。今までもそんなことたくさんあったし、これからもそんな日がきたら、どうってことなく過ぎるはずだよ。

    そだな。今までそんなことばっかりだったもんな。たしかにたしかに。今がうちらの仲のピークなんかな。

    ピークかもね。

    ピークか。まあピークでもいいか。

    うん、いいよ。

    でもさ。これからもいろんな言い争いして揉めたり仲違いすることもあるだろうけど、でも、できるだけ離婚とかはしたくないな。

    うん。したくないね。

    うん。やめとこうね。

    やめとこう。

    おやすみ。

    おやすみ。 

    経験しないと分かんないこと

    両家へ結婚の挨拶をしてきました。とても大切な日となりました。

    わたしはこの2日間で多くの気持ちを学びました。経験してみないとわかんない感情を知ったんだと思う。 

     家族のこと

    わたしは家族のみんなとうまくいってなかった。

    わたしが小学校高学年の頃に、家族の何人かに変調があり、うちの家からは毎日のように雄叫びがあがることから近所からは遠巻きにされ、暴力や自傷行為などで警察や救急車のお世話になることが何度かあるような中で育った。

    大学へ出るまでわたしはこの家族の中から逃げることもできず、逃げる気力すらなく呆然と過ごしていたけど、大学進学を機に遠方へ逃げた。

    ただその後もいい距離感を保てず、母親と共依存の関係になったり、実家から逃げた自分を責めて「帰らねば」という強迫観念に悩まされたり、うまく付き合って行けない状態だった。

    最近は、揉め事やいざこざは大なり小なり発生してはいるけど、昔からは考えられないほどいつの間にかある程度穏やかな家庭になった。

    でも、わたしには当時の家族の姿や雰囲気を払拭できずに、どう受け止めていいのか、どう付き合っていけばいいのか分からなかった。また元に戻るんじゃないかという不安もあり信じ切れないところもあった。

    なので、いざ挨拶へ行くとなったとき、とてもこわかった。家族は恋人と何度か会っており、そのたびに「暗い人だしもっと他に良い人がいるんじゃないか」といわれた。

    本当は挨拶に行かないほうがいいかもなと思っていたけど、恋人は「俺が挨拶に行きたいんだよ」と言ってくれたために、なんとか勇気を出して、行ってきた。

    挨拶へ行ってよかった

    結果として、行ってよかった。

    わたしのがんじがらめだった何かが、ほどけた感じがあった。今までのことすべてを赦し、赦された気持ちになる瞬間があった。

    いつもは声が小さくて他人と目を合わせられずに挙動不審な恋人も、その日はよく通る声で、まっすぐ両親を見て、挨拶をしてくれた。

    「今まであいじさんとは、たいへんなことがありましたが、」ということばを聞いたときには、わたしも母も号泣した。

    わたしがしんどいとき、つらいとき、死のうとしたとき、いつもいつも恋人が必死で踏ん張って助けてくれたことが走馬灯のように駆け巡った。頭がわけわかんなくなり、ことばにならず、ただただ涙しか出なかった。恋人と一緒に、よろしくお願いしますと頭を下げた。

    恋人、とても格好良かった。

    家族の変化を受け止められた気がする

    姉は旅行がどれだけ楽しかったかを身振り手振りを交えてしゃべる姿を見て、昔の姉とはちがうんだなと実感した。めいっこも元気に芸をしてくれた。

     母から花束をもらった。 ガーベラとかすみそうの、きれいでシンプルな花束。わたしが知ってる数少ない花の中で、好きな花を覚えてくれていた。今までもらったどの花束よりもずっしり重く、温かく感じた。

    みんな総出で障子をはりかえてくれたり、部屋の掛け軸を変えてくれたり、家の大掃除をしてくれたみたい。そういうことに気が向くようになって、みんな元気になったんだなあと思った。

    恋人の実家では

    恋人の幼少期のアルバムを見せてもらった。産まれた直後からすでに恋人の面影があっておもしろかったし、今と変わらない仕草や表情をする写真がとても愛おしくて、笑えた。

     結婚とはなんぞや

    Yahoo知恵袋的なやつに、結婚する意味とかメリットについての質問を投稿したことがあるほど、わたしはなぜみんなが結婚したいと思うのかが分からなかった。

    なんでみんな結婚すんの? 同棲から結婚へ思い切るきっかけってなんなの?同棲してたら事足りるよね?結婚したら離婚するの大変じゃない!結婚がよいものなんて幻想でしょ!なんでみんな結婚したいの?そんで、ここまで思ってるのになんでわたしも心のどこかで結婚したいと思ってんの!?

    でも実際に自分がこういう運びとなったときにゃ、月並みだけど理屈じゃないなと思ったよ。理屈じゃない感覚を2人が大切にしていきたいと思えたことと、タイミングとか縁とか勢いとか、なんかそんなやつなんだなって思った。

    それに、結婚の良いとこを結婚する前はよく考えてたけど、全然答えがでなかった。 でも、いざ結婚しようとすると、どんどんと良いことがたくさん発見できる。 結果論だけれど。

    そしてこれまた結果論だけれど、実の両親に加えて、心強い両親がもうひとつできた感じがする。 「大変なことは2人だけで抱え込まずに、相談してきてね、頼ってきてね」という存在が2つもあるなんて贅沢だ。

    あと恋人の両親はとても素敵な方々で、こんな両親の義娘になれるのが嬉しすぎる。

    両家の方々に祝われると、なんだかわたしたち2人の基盤が固まった気がした。今までは2人だけの世界だったのが、もう少し広がった感じ。

    土台がしっかりしてると、落ち着いて構えることができるし、何かにつけて余裕ができると思う。  

    人数が増えるとその分揉めごとが増える可能性は高いけど、それも含めてよしとするのだ!

    挙式とは

    これまた結婚前から考えてたこと。

    結婚式ってなんのため? みんなにお披露目するため? 地盤固め? みんなから祝ってもらいたいから? 感謝を伝えたいってやつ?

    挨拶へ行く前はわたしたち2人とも挙式に関しては冷めてて、したくないよねという意見で一致してたんだけど、挨拶へ行って両家から思わぬほど祝福されたことで、考えが少し変わった。

    あと仲の良い友だちにあらかじめ入籍予定の報告をすると、みんなとても喜んでくれ、中には「ほんま良かったなあ」と涙ぐんでくれる子もいたことが、考えが変わったことのひとつだと思う。

    そういう心から喜んでくれる人がいるってことがうれしいし、喜ばしいことをみんなで共有できる場があればいいなあと思った。 祝われたらこんなうれしい気持ちになるなんて知らなかったから。わたしたちのことをこんなにも喜んでくれる人がいるなんて知らなかったから。

    わたしたち2人は友だちの人数が少ないから、結婚式に出席してもらっても自分の知り合いが1人もいなくてぽつんとしてしまうことを懸念してたけど、今のところ、それでもいいから呼んでねと言ってくれる子ばかり。なんとか策を考える予定だけど、ありがたいです。

    そういう仲の良い友だちを呼んで、「おめでとう」を聞きたいし「ありがとう!」って言いたい。

    ありがとうには、臭いけどあなたの存在がありがとう、ってことも含まれてると思う。 呼びたいと思うからには呼びたい想いがある。実際にお世話になったから。普段から仲が良いから。日々支えてもらってるから。お互いのことが好きだから。あまり会えなくても相手のことを大事に想ってるから。

    そういう想いから、いつもありがとうねって、これからもよろしくねって、伝えられる場所にさせてもらえればありがたいなあと思った。

    だから豪華さじゃなくて、お人形さんみたいに着飾られるだけでもなくて、質素でもわたしたちのことばや想いが伝わりやすく、みんながわたしたちにおめでとうと直接言えるような、会話ができるような、距離が近いような、そういう場が設けれたらいいなって思った。 

     子どもとは

    帰りの電車で、恋人と話したこと。

    今までわたしは自分が毒親になるのこわいし、子どもを自分の我欲を満たすための存在にしてしまうことが怖いから今までわたしは子どもを産んじゃいけないやつなんだと思ってたけど、なぜか今は漠然と「いずれかほしい!」と思ってる自分がいると伝えた。

    恋人は次のように答えてくれた。

    漠然とほしい気持ちに大義名分とか理由とかないくていいし、子どもの存在意義も見出さなくていいと思う。俺が思うに、うまく言えないけど、子どもってのは、親が産んだのがその子どもってだけの関係性であって、それ以上でもそれ以下でもない関係だと思う。随時生まれてくる感情や想いは、またその時に話し合って考えよう。

    なるほどなあって思ったよ。恋人がいい家庭で育ったことがよくわかる。

    わたしはこの人と一緒なら、我が子とも適当な距離をとれるかなと思えた。

     ****

    今もいろいろ面倒なことや悲しいこと、つらいことに向き合わなければいけないことが多々あるから「しあわせ〜ぽよよ〜ん」ってわけではないんだけど、この気持ちや出来事を忘れたくないし、しぼんでしまわないように、早くしたためなきゃ、と思って書きました。

    これからも、普通のなんてことない日常を笑ったり泣いたりしながら送ります。

     

    「うれしい」と思える気持ちがうれしい

    今、人生で一番、高揚してる。昔の自分に「これからいっぱいたのしいことあるから大丈夫だよ」と声をかけてあげたい気分だ。

     この前、結婚指輪を買いにいった。前職の同期にそれを伝えたらびっくりされた。

    どうやら在職中のわたしは「指輪なんて別にいらないよ。ブライダル業界に搾取されたくない。高いし見せびらかすみたいで恥ずかしいし邪魔だし」って言ってたらしい。

    そっか、わたしそんなことを言ってたのか。やっぱりだいぶ荒んでたのかもしれないな。

    でも、そもそもわたしは元から挙式や結婚指輪の必要性を感じてなかった。荒んでただけではない。ところが本当にここ最近になって、その2つがありだなと思い始めた。

    挙式はするかわかんないけど、費用も抑えめで昔ながらの形式ばったもの(ファーストバイトとかも含め)でなければありかもねえ、と話したりしてる。

    不思議。

    自分の変化に不思議だ。

    で、指輪をみてきたんだけど。

    昔住んでた浅草付近に、こじんまりとしたかわいいジュエリー屋さんがあったのを思い出して、行ってきました。

    そこのジュエリーは、変にきどってなくて普段使いできるようなものばかりだったから、いいなと思った。店員さんもフランクだけどとても真摯な対応をしてくれて、ジュエリーに対する熱い想いを持った(自分の仕事に誇りを持った)方だったのが印象的だった。

    前のわたしなら、その熱さにひいてしまってたかもしれないんだけど、今のわたしはその店員さんがかっこよく見えたし、店員さんの褒めことばがうそっぽくなくきこえ、存外に指輪がわたしの左薬指になじんでみえて、きれいだなあと思った。

    わたしの肌は白めだからゴールド系が似合うといわれ、K18?にした。キラキラしすぎるのはいかにもっぽくて恥ずかしいから、いつものTシャ・ツチノパンの格好にも合うマット加工のもの。

    恋人も飽きずに、ニヤニヤと熱心に選んでくれる。

    ちなみに恋人の指輪は買ってない。恋人が欲しがってないし、わたしもつけてほしいわけでないし、何より強制してつけるものじゃないし。恋人は、わたしがほしいという気持ちを大事にしてくれた。それだけで、とてもうれしい。

    ***

    左薬指の指輪って何の意味があるんだろうと、周りがペアリングを付けはじめた高校生あたりから、ずっと考えてた

    ①恋人との愛の証のため

    ②周りに「恋人います」と知らせるため(自慢含む)

    ③オシャレのため

    まあ、どれかだろう、と思ってた。

    だけど、自分がいざ、指輪を欲したときの1番の気持ちはどれでもなかった。

    今、自分がたのしんでる状況やうれしいと思ってる気持ちを大事にしたい、と思ったから。

    籍を入れようか、となってからの、なんか浮き足立つ感じを存分に楽しみたい。恋人と「これがいいかな、これは似合うね」と相談しながらニコニコする時間を共有してたい。

    それは他のことでも代用できるけど、こんなわたしたち2人共がなんとなく浮き足立つようなワクワクするようなことって、あんまりなかった気がする。

    「籍を入れるなら指輪が必要!」という感じではないんだけど、「籍を入れたんだからせっかくだし指輪を買ってみようか!」という感じ。うまく言えないんだけど。

    高い買い物(2人でちょっといい温泉旅行に2泊できるくらい)だから、ノリで買えるものではないけど、でも少し気が引き締まるような、ちょっともじもじそわそわするような、そんな感じが気恥ずかしくてすごくたのしい。

    注文してからつくってくれるらしいから、まだ手元にないんだけど、それもまた待ち遠しさがあってたのしい。

    何より、自分が結婚指輪をほしいと思えたことが、1番うれしい。

    ヒリヒリする

    恋人と離島へ旅行に行ってきた。

    キューバダイビングをした。 海は透明度が高く、カラフルな魚がたくさんいた。わたしはライセンスを持ってるので、耳抜きに苦戦したり浮力調整がうまくいかずもがいてる恋人を放っておいて、水の中を浮遊しながらひたすらぼーっとしてた。

    海の中はとても静かで、時間がゆっくりと流れる。レギュレーターからこぼれる自分の吐いた空気が泡となって、水上にのぼる過程をじいっと眺める。だんだんと自分の呼吸もゆっくりになる。 水面からは、東京では浴びられないほど強い日差しが照りつけてるのが分かる。イカナゴの大群が泳いでるのが見える。

    キューバはハイソなレジャーだ。ライセンスは大学で安くとれるコースがあったから取得できただけ。多額の金を払ってわざわざ呼吸のできない場所へ呼吸をするための重い機材を背負って行く。毎年できる類のものではないけど、お金がたまったらまた行きたいと思わせる何かがある。

    それからマングローブの中をカヌーで渡ったり、滝つぼダイブしたりした。

    あれほどくたくたになったのは久しぶりだった。ホテルに帰ったら泥のように眠った。

    日焼け対策もバッチリだったはずなのに、頬がひりひり痛い。でも、それすらも楽しい時間を過ごした証のような気がして、悪くない気分だ。

    嫌がられないことに慣れていく

    「箱入り息子の恋」を観た。 そこをそういう風にもってっちゃうか?みたいな興ざめする展開が2箇所ほどあったけど、わたしにとってはおもしろい映画だった。

    理由はどう考えても、主人公が恋人にそっくりだから。逆にこの主人公を恋人と重ねて観ない方がおかしいだろうと思うほど、恋人と主人公が似てた。気持ち悪さとか、口下手なところとか。 この主人公にもっとリアリティを持たせたのが恋人かもしれない。

    30うん年間、女性と接する経験がなかった主人公が、初めて女性が自分のことを嫌がらない反応をとったとき。初めて女性に腕を掴まれたとき。初めて女性の手を握ったとき。初めてキスをしたとき。はじめて裸で抱き合ったとき。 その都度の反応に、既視感があった。

    まだ付き合う前、恋人はわたしと体のどこかが触れ合っただけで尋常じゃない汗と震え、それから激しい動揺を見せた。 30うん年間、誰とも付き合ったことがなく、それどころか女性とほとんど話したことすらない。 特に最後の2,3年は、恋人はフリーランスだったため、普段はほとんど人と会話をすることがなかったときだったから、なおさらの緊張だったのかも。

    恋人は、だんだん自分が相手の手に触れても嫌がられないという安心感を覚えてくれた。手を触れること、肩を寄せ合うこと、抱き合うこと、キスをすること。 ひとつひとつの行いごとに、恋人は泣いた。 「こんなに泣くこと、今まではなかったんだけどな」と恥ずかしそうに泣き笑う姿。 わたしは笑ったり、困ったりしながら、落ち着くのを待ってた。

    主人公はまだよく話せる方だと思った。恋人はわたしに「好き」と伝えるまでに2時間かかったからな。肌寒い10月の22〜0時、公園で2人で無言で座る。警察の方にもう遅いから帰りな!といわれて、えいっと好きですと言われてえいっと付き合いましょう!と言った。 結局、終電を逃して、2人で満喫に行った。恋人はかすかに震えてたし、緊張でか体が冷たかった。 初めて手をつないで、狭い部屋で少し眠り、始発で別れた。 帰りのメールで「今でも信じられないよ。ふわふわしてる」みたいなメールがきた。

    この映画は、昔のそういう細かな恋人の動作や表情、立ち居振る舞いを思い出させてくれた。ちょっとそういう意味で涙ぐんだ。

    あとベッドシーンが綺麗だった。

    アップリケ生活をはじめませんか

    最近、アップリケにハマっている。ワッペンともいうのか?でもアップリケのほうがアップリケのまぬけな雰囲気に合ってるので、アップリケと呼ぶ。

    アップリケにハマったのは本当にここ最近だ。

    あれはとても有能だ。今までアップリケの有能さを知らなかった期間がもったいない。

    きっかけ

    なんかかわいくて安いものないかねーと思って500円以下という条件でzozoってると、une nana cool というブランドに、アップリケというへんてこりんなものを見つける。送料無料なので試しに1枚買ってみると、なんかすげえ小さくてぺらっぺらなのが届く。

    なにこれ、かわいい、と恋人と褒め称える。

    それから、売ってるものを片っ端から買っている(といっても注文してるの含めて6つしか持ってない。大袈裟に言いたかっただけ)。

    では、アップリケの良さとは?

    それ自体が可愛い

    とにかくまぬけでゆるい。ちっちゃくてよい。どれだけまぬけなのを選ぶかが大事。

    すごく小さいのに緻密にできている。かと思えば顔のパーツが崩れているものもある。

    中には「ニャンプリケ」という名前の猫のアップリケがある。なんだこれ。買うしかないじゃないか。

    種類が豊富

    たいていが動物だけど、人が虹を掲げてる平和なものがあったり、浮遊してるお姉さんシリーズがあったり、ディズニーの白雪姫に出てくる毒りんごの魔女までいる。すごいバリエーションだ。見てるだけでたのしい。

    オリジナリティがでる

    わたしは退職してから金がないので、服はたいてい無印かUNIQLOだ。でもそれなりにこだわりがある。

    それは「無地」ということ。柄物だと、どこのメーカーかバレやすく、いかにもな感じが出るので、できる限り無地が無難。そして着心地がよく、安っちくないもの。

    そうなると、ありきたりな量産型の、無個性なものしか買わなくなる。

    そこでアップリケの出番だ。

    白シャツ、パーカー、カーディガン、靴下、腹巻き、マフラー(まだ着ないのに)など。他にもいけそう。

    まだ3つほどしか手に入れてないので、これからペタペタするつもり。

     また、恋人は金はあるが無地しか着ないので、やっぱりアップリケが必要となる。だから、この間のアップリケの注文は、恋人からのあたたかい寄付があった。

    安い

    1つ108円からある。

    凝ったものは300円くらいになるけど、それくらいは誤差の範囲だ。オリジナリティのある自分のダサかわいい衣類ができるのだったら、それくらい構わない!そして恋人からの寄付もあるので、いける。安さバンザイ。

    簡単

    たいていは、あて布でアイロンをかけたら完成。ちくちく縫う必要がない。かわいいものが簡単にできる。これは助かる。

    ちなみにビニール生地のパーカなどには、安全ピンでとめている。

    *** 

    みんなもぜひ、アップリケ生活をご享受ください。

    f:id:rieaizi:20140905192008j:plain

    無印カットソーに緑カエルです

    肌の綺麗な女性はすきですか

    わたしは肌が汚い。

    全体的に赤らんでいて、毛穴も目立ち、特に頬周りから顎にかけて(フェイスライン?)が、ぶつぶつだらけだ。

    平日は肌に負担の少ないBBクリームを薄く塗るだけだけど、出かけるときは、念入りに下地やファンデーションを塗り、おしろいをぱたぱたはたいて、できる限り肌のでこぼこが分からないようにしてる。 だけど。 やっぱり、本物の肌の綺麗な子には到底かなわない。

    透明感のあるぷるぷるな肌。 のどから手が出るほど、わたしはその肌がほしい。

    手入れはしっかりしてるつもり。 メイク落としはジェルで優しく2回ほど。ホイップ状の洗顔で〜〜なんたらかんたら〜〜のあとの保湿。 もちろん枕カバーは毎日洗ってる。

    でも、フェイスラインの荒れは変わらない。ネット情報だと、ホルモンバランスの乱れだとか。 確かにわたしは生理不順で、黄体ホルモン量が相対的に足りないらしく、婦人科にかかっている。服薬を始めたのは先月からだけど。 どれだけ手入れしても、一向に効果は出ない。 人に横顔を見られるのが恥ずかしい。 これは治るんだろうか。

    肌の悩みの始まりは、もうずっと前から。 小学生の頃から赤ら顔で、いつも「ほっぺにりんごが入ってるんちゃうの〜?」とからかわれた。 中学生の頃は、思春期であると同時に、家が荒れはじめた時期でもあったからか、相当ひどい状態だった。 今もケロイド状のニキビ跡があるけど、とにかく顔全体がニキビだらけ。朝起きたら枕元に血が付いてるほど。毎日顔のどこかのニキビから血がでてたから。 今思い出してもあれは泣きたくなる。

    炎症をおこして腫れたニキビ。顔を洗うのが痛くて痛くて。 皮膚科に行ったけど、効果がないどころか悪化するだけ。

    高校生になると、中学よりは落ち着いた。「血だらけでこぼこ」から、「ぶつぶつ赤ら顔」になる。

    大学生になり、やっと家元を離れたら、とても肌の調子がよくなった。 もちろん肌が綺麗な人からすると、まだまだざらつきはあったとしても、自分の肌人生の中で、1番綺麗だったと思う。皮膚トラブルらしきものが少なかった。

    でも、就職してから退職するまでの間に、かなりひどいことになる。 当時は生きてくのに必死すぎて、悪くなる過程をまったく覚えてないのだけど、気づいたときには顔全体が真っ赤で、でこぼこ、ぶつぶつの炎症ニキビ、吹き出物だらけ。毛穴は開きっぱなしで黒ずむ。中学生のときとはまた違ったひどさ。

    今は、退職後の状態より幾分マシになった。毛穴は閉じてきたし、フェイスライン以外はぷつぷつくらいで落ち着いてる。 ただ、フェイスラインはあまり改善はみられない。

    もちもち、つるつる、うるうる肌の人に、本当に憧れる。 どんなに高い服やアクセサリーで着飾っても、結局肌が汚いと魅力が半減する。 あと、髪の毛のツヤもかな。

    肌や髪などの美しさこそが、女性の魅力だと痛感してる。

    悲観的にならず、スキンケアとヘアケアを続けていくよ。 来週から離島へバカンスに行ってくるので、すっぴんを気にせずはしゃいでくる。 それから日焼け後のスキンケアを忘れずにするよ。 わたしゃ、がんばるよ。

    自分の市場価値を肌で感じた

    今日は面接でした。社会人アルバイトから始まって、契約社員や正社員登用もあるような、スタートアップの会社。

    まあわたしには見合わないよな、とは思ってたけど、とても素敵な会社だから、背伸びして面接受けてきた。
    でも10分でおわって、今帰り道。

    10分って…。
    えっ!?マジかよ!?えーーーー、ってなった。会社や競合研究とか自分の経歴説明とかに費やした時間も、何もかも無駄だったのー?無意味だったのー?(アナ雪風に)しかも5分待たされたから、実質5分やないかーーー!

    眼中にないってこのことだよ。全然あなたに興味ありません、という感じは結構つらいねえ。

    就活もつらかったけど、新卒の就活は大学や資格の後ろ盾があったから、まだなんとかなった。でも今は業界が全然ちがうし、所属もないし、真っ裸で挑んでるからな。

    惨めすぎるけど、これが今のわたしの社会的地位と市場価値だ。

    向き合うと、本当に滅入るから、今日は現実逃避する。

    早くパンプス脱いでコンタクトとって、横になりたい。
    渋谷きらい…。